真珠、時々パワーストーン

真珠を中心にパワーストーンや手造りアクセサリーなどを紹介したいと思います。僕の夢は真珠で日本を救うことです。真珠が愛と調和の宝石になれるように努力します。

大将連について

皆さんは伝説の真珠のネックレスについてご存じですか?

それがミキモト真珠島に展示されている「大将連」というネックレスです。

「大将連」は大粒の真珠50個からなるネックレスで中心の真珠は14.5㎜もあります。

名前の由来は真珠の養殖に成功した御木本幸吉さんが大切に持っていたことから、当時の従業員が幸吉さんの事を「ボス」と呼んでいたからそうです。幸吉さんはそれをポケットに入れて持って歩き人に見せるのが好きだったようですが、実はこの「大将連」には驚きのストーリーがあったのです。

それはまだ養殖真珠が誕生したばかりの時代でした。

真珠は貝の中で作られるため、生成する途中でどうしても傷ができてしまいます。しかし、人々は可能な限り傷の無い真珠を評価していました。これは狩りをして手に入れたから真珠の価値があるとメル・フィッシャーは言います。しかし、養殖真珠の誕生で粒ぞろいの完全な真珠が安定的に供給することができるようになると、その価値観は崩壊してしまい、人々の意欲を消してしまったのです。

しかし、幸吉さんがその意欲を取り戻しました。それが「大将連」と呼ばれる真珠のネックレスだったのです。養殖真珠の中でも美しさ、そして品質で並ぶもののない真珠を探し出して一連のネックレスを作ったのです。これにより、真珠の存在感と手に入れることのできない真珠という価値を再構築しました。アコヤ真珠と白蝶真珠からなる子のネックレスはもっとも大粒で、最も完全な、そして、最も美しい粒のそろった真珠を選び、少しずつ、順に大きくなるように並べて作ったのです。その所要時間は完成まで10年以上もかかりました。14.5㎜という大きさは当時の養殖真珠では尋常な大きさで、天然真珠ではほとんど不可能な大きさだったのです。これほどまでに豪華なネックレスを見た人はいませんでした。天然真珠では平均で2㎜で8mm以上の物はなく、完全と評価されるものは一握りの世界で「大将連」は現代の奇跡だったのです。これが売り物であれば、間違いなく政治的な緊張から戦争に発展していたのでしょう。しかし、幸吉さんは魅力的なオファーを断り続けていたそうです。そして、この「大将連」のために神戸で形の悪い真珠を消却したという実話があります。これにより完全性を手に入れることができないというのを示したのです。

これが大将連の実話でした。この真珠のネックレスがコナン映画に登場するとなると、怪盗キッドと安室透が争奪戦を繰り広げ、近鉄特急の「しまかぜ」や志摩スペイン村、さらには英虞湾まで爆破されてしまうんではないかと思います。

それは、さておき、「大将連」って伝説といっても過言ではないネックレスですね!!