正月にチラシやボードなどを見ると「新春」や「迎春」など春が付く熟語を見かけます。しかし正月は1月の冬真っ盛りで春は3月から5月です。では、なぜ正月で「春」の付いた熟語を使うのでしょうか?
その理由は日本の旧暦にあるようです。日本の旧暦では、立春頃から新年が始まり、二十四節気は立春から始まるので、1月~3月を「春」としていました。また、日本では、一年は穀物の種をまく「春」と、収穫する「秋」の二つの季節からなると考えられていたようです。その名残から、正月には「春」が付く熟語が使われるのです。また、春には季節の他に新年、年の初めといった意味も含まれているようです。
現在の1月がなぜ寒いのかというと、旧暦では11~12月の時期ということになります。そして、 旧暦1月は現在でいうと3月で初めて春を感じ始めるので「初春」の季語が成り立ちます。そのため、お店や番組などの新年関連の物に「新春」や「迎春」といった春を含めた熟語が使われるようになったのはこのためなのです。
以上が正月の「春」の謎でした。正月に「春」を含めた熟語が多く使われるのは旧暦が関係していたんですね。